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 留寿都のリゾート地を過ぎると穀倉地帯が広がる。まもなく洞爺湖と書かれた看板が見えた。キャンプ場へ行く前に夕食の食材を仕入れにスーパーに寄った。食材といっても何ひとつとして料理ができるわけもなく、できることは飯を炊くことと、湯を沸かすことぐらいである。飯に関してはいまだに美味く炊けたことがなく、とりあえず食べられるだけといった具合だ。
 洞爺湖の湖畔には四ヶ所のキャンプ場がある。西側から湖畔を周回する道路をゆっくりと走り、なんとなく雰囲気がよさそうな仲洞爺キャンプ場にテントを張ることにした。湖の浜からすぐの林間にテントを張ることができた。このキャンプ場には四,五十の貸しテントが張ってあるが、人影が見えない。
 あまり暗くなる前に薪になりそうな小枝を少し集め、まずは飯炊きをした。蒸らしているあいだに、カップ麺のための湯を沸かした。そのころには陽も沈み辺りは夜の時間に入っていた。集めた小枝で焚き火をし、少々粗末な夕食を食べた。今日の飯も美味く炊けず、柔らかく少し粥に近いものになった。

                 洞爺湖キャンプ場

 
 夏樹がテントを張る近くから子供の笑い声が小さく聞こえた。先ほどまでは気がつかなかったが、近くの貸しテントに家族ずれがいたようだ。目を凝らしてよく見ると子供たちの髪は金色で肌が白い、外国人の家族だ。旅の楽しみは人との出会いとはいえ、言葉が通じるかどうか、もちろん夏樹は英語が苦手である。それに、暗くなってから、何の用もなくいきなり『ハロー』じゃ怪しまれるだろうし、この場は特に行動を起こすことは控えた。
 空は完全に暗くなり、星も月も出ていない。夏樹と外国人の家族以外には誰もテントを張っていないようだ。二ヶ所以外からランプなどの明かりは確認できない。決して美味くはなかったが、とりあえず空腹は満たされ、一本目のビールが空になりほど良い酔いが廻ってきた。時おり小さく聞こえてくる外国人の子供たちの笑い声以外には無音状態だったが、突然『ドーン、ドンドーン』と少し多きな音が聞こえてきた。湖の対岸で打ち上げ花火が上がった、三,四発の花火が上がりしばらくの時が過ぎてから『ドーン、ドンドーン』と暗闇に轟いた。光と音の時差が面白い。
 対岸の花火を肴に二本目のビールを飲んだ。飲み終わるころには、長い時間の暗闇が続いた。花火大会は終わったようだから、寝ることにしよう。




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2012.12.06 / Top↑
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