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 宿泊定員四十人。ユースホステルとしては規模が小さく、二十人の宿泊者がいると言うことは、宿泊率五割、食堂などの共有スペースもあまり大きくない。そこに二十人からの人が行き交うと、とても賑やかになる。
 今までのユースホステルでは、夏樹もどちらかと言えば年長のほうだった。大学生を中心にした年齢層が多かった。ところが、どう見ても夏樹の干支よりも二周りは年上で、さらにネクタイをしている人がいるのだ。その人が夏樹に話しかけてきた。
「どちらから、いらしたのですか」
「はっ、はい、京都からです」
「私は札幌なんですけどね、こんなおじさんが、こんなところに居るなんて、おかしいでしょ。あっ、ネクタイだけでも取らないとね」
 そう言って慌ててネクタイをはずし、細かくたたんでズボンのポケットにしまった。
「出張とかで来たはるんですか」
「ええ、百科事典の訪問販売をね、北海道中を廻っています。個人営業ですからね、経費を安くするためにはユースホステルが一番いいんですよ。それに若い人たちと話ができるので、楽しいですからね」
 ニコニコと話をしてくれた。
「内藤さんここに居らしたんですか。さっき聞かれた住所なんですがね・・・」
 今度は夏樹の干支より一回りほど年上の男の人が、地図を持って来た。丸刈りで顔中にヒゲを蓄え、ここのペアレントさんか、それともと山小屋の管理人か、といった風貌だった。
「明日は帯広に行くのだけれど、初めての地域なので場所が良く分からなくて・・・。この人ね、さすらいの旅人なんですよ」
「橋本といいます。夢は小笠原に定住なんです」
「はあ、小笠原ですか、行ってみたいなあ・・・」
 この二人とはこの日、ここで初めて会った人たちなのだ。


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2013.03.07 / Top↑
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