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 国道38号線を進むと、目の前に広がる空の色が急に怪しくなり、今までに見たこともないほどの黒い雲が迫って来た。間違いなく大雨を降らせる雲になっていくのだと、確信した。国道を跨ぐ歩道橋に登り西の方を見ると、周辺にはあまり高い山が見えず、遠くまで見渡すことができ、真っ黒な雲が少しづつ近づいてくるのがよく見えた。好き好んで大雨の中をバイクに跨り走りたくない。 
 帯広駅から少し東へ行ったところで雨がポツリポツリと降り始めた。近くの札内駅の軒にバイクを停め、雨の様子を伺うことにした。やがて本降りになり、遠くで雷が轟いていたが、札内駅に近づいてくることはなく、雨もさほど強く降ることもなかった。雨は三十分ほどで止み、ゆっくりと青空も顔をのぞかせ陽が差してきた。
 道路に少し水溜りが残っているが、西の空にも青空が見える、東へ向かうことにした。幕別町まで来ると集中豪雨による大雨の痕跡が、あちらこちらに見ることが出来た。風もかなり強く吹いたのだろ、多くの葉が道路中に散乱しているところもあった。
 帯広から三十キロメートルほど行くと、市街地から少し山手に登ったところに『茂岩山自然公園キャンプ場』がある。大小のバンガローもあったが、夏樹がキャンプ場へ着いた時には他に誰もいなかった。ますは管理棟へ行った。
「キャンプしたいんですけど」
「はいどうぞ。テントはお持ちですか」
「はい、持ってます」
「それなら無料です。どこでも、好きなところに張ってください」
「あのう、さっきみたいに、いつ雨が降ってくるか分からへんので、屋根のある水場にテントを張っても構いませんか」
 管理棟から見えるところに大きな屋根の下に、横長の水場が見えた。
「ええ、そうですねえ、小さいバンガローもありますから、そちらにされたら・・・、それにこのあたりの夜は、まだまだ寒いですよ、大雨も降りましたから・・・」
「けど、有料でしょ」
「お一人で、千円です」
 たしかにキャンプ場を横切る風は、合皮のジャンパーを着ていても少し肌寒い。少しの金をケチって風邪をひいてはつまらない、屋根はあるけれど飯も風呂もない、もちろん暖房もない、キャンプと同じである。
「じゃあぁ、お願いします」
 北海道の六月はまだまだ寒かった。



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2013.04.30 / Top↑
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