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 今夜の夕飯は、魚は買わずにメンチカツを二切れ、カップのうどん、朝食用の五個入りアンパンと缶ビール一本を買った。
「なんだよ、刺身を買っていかないのかい」
「いやあ、貧乏旅行なんで、そんな贅沢はしてられませんねん」
「そうか、まあ気をつけてなぁ」
「おぉきにぃ・・・」
「いいね、テレビのドラマでしか聞いたことのない、その言葉、京都に行ってみたいなあ・・・」
 兄さんに軽く会釈して買ったものを持ってレジに向かった。レジには魚売り場の兄さんが言っていたおじさんがネクタイを締め、その上から魚売り場にいたお腹の大きな女の人と同じ店の名前の書かれたエプロンをしていた。
「いらっしゃいませ、バイクでいらしたのですね。もしかしてこの上のキャンプ場で泊りですか。味噌汁ぐらいは飲まないと・・・」
 店用のかごの中身を見てそのおじさんが言った。
「これねえ、五十円だから買って行きませんか。味噌汁は身体にいいよ・・・」
 レジのすぐ近くに置かれていたインスタントの味噌汁を持っていた。
「はあ、じゃあ、お願いします」
 サービスしとくよ、と言ってくれるのかと思っていたのだが、しっかり金をとられた。でもほんのひと時ではあったが、見知らぬ街で、見知らぬ人たちと楽しい会話を出来た。心から「おぉきにぃ」と言って店を出た。
 キャンプ場に戻ったが管理人室にはもう誰もいないようだった。そして、キョンプ場には新たな泊り人はいないようだ。この小高い丘の上の、広いキャンプ場に居るのは夏樹だけのようだ。屋根のついた水場にだけ薄暗い電球が点いていた。まもなく陽が暮れ真っ暗になるのだろう。夏樹だけ、たった一人である。
 薄暗い電球の下で、今までで一番美味く炊けたコッヘルの飯と、メンチカツ、カップのうどんを食べた。他に誰もいないので片付けは明日の朝にして、三角推のバンガローに戻り缶ビールを飲んで寝ることにした。



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2013.05.10 / Top↑
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