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 厚岸から10キロほど走ると『あやめヶ原』の看板を見つけた。あやめの原生花園だ。まだ花の季節には早いのだろう、まったく咲いていなかった。立看板によると、あやめ以外の草しか食べない馬が二頭、もくもくと草を食べていた。

             あやめが原

 原生花園から霧多布岬まではとても寒かった。安物とはいえ合皮のジャンパーに皮のモトパンを履いているのに寒い、六月と言うのにこの寒さはどう言うことなのか、これが北国の厳しさなのだろうか。
 寒さを我慢してようやく霧多布岬の付け根に着いた。たいした距離ではないがもう走るのが嫌になってきていた。
 岬の灯台まで行ける道路が伸びている。灯台からは岬の先端までは遊歩道を歩く。空は相変わらずどんよりと曇り、バイクを降りても少し寒さを感じる。それなのに岬の先端から戻ってくる二人組みの女子は、半袖にミニスカート姿、完全に真夏の格好をしていた。お互い軽く会釈をしてすれ違った。『寒そう・・・』と心の中で囁いた。
 岬の先端まで行くと断崖の先は300度に海が広がり、広い太平洋へ鋭角に尖って突き出ている。足元の岩には、冬の荒波のように激しい波が打ち寄せ、冷たい風が夏樹に吹付けていた。

           霧多布岬

                    霧多布

「なんか、冬の日本海みたいやなあ・・・」
 ぼそっと独り言を言った。来た道を戻りさらに東へ進むと浜中町に入る。すぐに『民宿 霧多布里』の看板を発見した。もうこの寒さは耐えられない、まだ三時だけれども、このままここに泊まることにした。『満員やったらどうしよう・・・』
 建物の前にバイクを停め、荷物は降ろさずにとりあえず玄関へ、まずは泊めてもらえるかの確認をしなければなるまい。
「こんにちは・・・。留守かなあ」
 さらに大きな声を出してみた。
「こんにちはぁ・・・」
 奥から若い男が一人出て来た。
「泊まる人?大丈夫だとおもうけどね・・・」
 なんか変な感じの男だと思ったが、この男も客だと後で分かった。
「とりあえず、荷物を持ってその辺で待って居ればいいんじゃない」
 その男の言葉を信じ、バイクから荷物を降ろして玄関に運んだ。




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2013.06.11 / Top↑
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