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 翌朝は快晴だった。しかし、目が覚めた時は八時になろうとしていた。焼酎を片手に夜更かしをし、床に入ったのは日付が変わっていたように思う。
「あら、もうこんな時間やんか・・・」
 時計を見て驚いたが、同部屋の他の二人はまだ眠っていた。タオルを持ってトイレに向かい、そして洗面所へ行く途中でオーナーに会った。
「おはようございます。ゆっくりと眠れましたか」
「おはようございます。少し寝坊をしてしもうたです」
「だいじょうぅぶ。チェックアウトは十時ですから、それまではゆっくりとして下さい」
「はい、でもとてもエエ天気なんで、あんまりゆっくりと寝てたら、もったいないですよ」
「そうですねえ、今日はどちらまで・・・」
「そうですねえ、まだ考えてへんのですが、根室半島、日本最東端ですか、行ってみようかな」
「夏樹さん、根室半東は最東端じゃないですよ。歯舞、色丹、国後、択捉の北方四島がありますから。地元では早期返還を心待ちにしていますから」
「あっそうか、認識不足でした」
 当時はまだソ連だった。いまだに北方四島は変換されていない。根室半島の先端にある納沙布岬では『北方領土の早期返還』と書かれた看板が多く掲げられていた。観光地と言うより、ここは国境地帯で様々な問題を抱えたところなのだと感じた。
「朝食はできていますから、いつでも食堂へどうぞ」
「はい、おぉきにぃ」
 食堂へは夏樹より先に女の人二人が朝食を食べていた。
「おはようございます」
「おはよう、もしかして二日酔い?・・・」
 ショートカットの女の人が言った。
「まさか、そんなに飲んでへんよぅ」
 夏樹が朝食を食べ終えるころには、宿泊者全員が食堂に集まっていた。昨夜と同じように会話が弾み、オーナーに「みんな、もう一泊していったら、今日も少ないからさあ」と言われた。
「おれは、今日も泊めてください。まだ、足が痛くて」
 ママチャリの男が言った。もう少しここのオーナーとママチャリ男の話が聞きたかったが、急がないけれど次に行くことにした。
 店の看板の前で記念撮影をし、他の宿泊者はそれぞれの目的地に向かうこととなった。

            霧多布里




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2013.07.28 / Top↑
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