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「こんにちは」
 玄関で中を伺うように声をだした。しばらくして奥から少し年配のおじさんが出て来た。
「いらしゃい、予約の方かな」
「さっき電話した、夏樹です」
「一人でバイクの人だね、じゃあここに住所と名前を書いてね。部屋は相部屋だけど、問題ないよね。シーツは部屋に置いてあるから、それを使ってね」
 言われたとおりに住所と名前を書き、部屋番号を聞いて荷物を運んだ。部屋は和室にテレビが一台置かれていた。すでに二人の先客がくつろいでいた。
「こんちは」
「どうも、こんにちは」
 なんだかとても懐かしい響きの話し方だった。それもそのはず、兵庫県姫路から来た人だった。
「あれ、君も関西人なの」
 なんとなく、いやみな話し方だった。それも第一印象だけで、二人ともバイクで一人旅放浪中、東京から来たと言うこの男は、大沼キャンプ場に一週間いたと言うのだ。
「あれ、俺も一泊やけどテントを張ったで、いつやったかな、函館に着いたんが十三日やから、十四日やなあ」
「十四日なら俺も居たはずだけど、バイクで来ている奴が大勢いたからさ、全員の顔なんか覚えちゃいねえよなあ。少し遅くなってから来た大学生が、角瓶を持ってきて、みんなに振舞っていたのは覚えているなあ」
「その隣に座っていたのが、俺やがな」
「ええ、本当に。いやあ、あの時は楽しかったよなあ、しさしぶりに角瓶などという高い酒を飲むことができたからさあ」
「もしかして、おじいさんも東京生まれの江戸っ子って言うのと、ちゃいますか」
 姫路から来た男が言った。
「そうよ、五代続く江戸っ子よ」
「なんで、わかったん」
「さっき、しさしぶりって言うてはったからなあ」
「そう、江戸っ子は「し」と「ひ」が苦手で・・・」
 五代目の江戸っ子は頭をかきながら苦笑いをした。それからは三人で旅情報の交換話しに盛り上がり、そのまま夕食の時も三人で大いに盛り上がった。






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2014.03.30 / Top↑
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