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 この日の浜頓別ユースホステルには、札幌の大学生、大阪の森山、そして夏樹の三人だけ。食後のミーティングには、ヘルパーの女の人二人も加わり、静かに始まった。
「夏樹君は今日が始めてだから、先に自己紹介を頼みます」
 ペアレントの「とうさん」が切り出した。多くのユースホステルでは夫婦で運営していて、ペアレントさんを父さん、母さん、と宿泊者もヘルパー達もそう呼ぶことが多かった。
「ええと、京都から来ました、夏樹です。目的地無しの気ままな旅中です」
「ということは、この先の予定は決まってないんだね」
「まあ。ただ来月の二十日ごろからは、岩手のスキー場にあるペンションで居候する予定なんですけどね。学生が夏休みになると、北海道は混雑するでしょ、その前に本州へ戻ろうかなと」
「じゃ、これに参加しなよ、予定は未定なんだろ」
 そう言って立ち上がり、食堂の壁に貼ってあるポスターの前に行った。
クッチャロ湖水祭りに出てよ、ユースホステルチームとしてさ。そのころには多くのホステラーも来るから、その少し前に来て準備をして、ワッと楽しもうよ」
 そのクッチャロ湖水祭りは二週間後の七月十二日、十三日だった。夏樹はすぐに面白そうだなと、食いついた。
「それって何をやるんですか」
「色々とあるんだけど、ユースホステルチームとして、この手作り筏レースにでてほしいんだ」
「筏を、わしらで作るんですか」
 森山も興味津々のようだ。
「そうさ、レースと言っても、単純に順位だけじゃなくて、美術点ていうのかな、話題性。それも加味されての順位が付けられるんだ。とにかく、お前達、時間があるんだろ、参加しなさい」
 半ば強制的になってきたが、森山も夏樹も参加する方向で気持ちが固まっていた。
「ほな、参加する。その前にまだ行ってないところに行って来ても、ええでしょ」
 夏樹は小樽港へイカ、タコさんの見送りが近づいていることを思い出し、そちらへ向いながらまだ訪れていない地へ行ってみることにした。
「わしも、出るで。それまでは牧場にアルバイトに行ってます、高田君と一緒に」
「高田君も祭りに出るだろ」
「残念ながらその日はどうしても大学に行かなくてはならないんで・・・、出られません。すみません」
「そらしゃぁないわなあ、残念やなぁ」
 森山が、がっくりと肩を落とした。



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2014.08.13 / Top↑
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