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「おにいさん、関西のひとかな」
「はい、京都です」
「こんな雨の日にバイクに乗らなくても、どうせ急ぐ旅じゃないんだろ」
「まあ、そうなんですけどね」
「バイクで一人旅か、昔は大きなリュックを担いで、列車とか歩きとか、時にはヒッチハイクの若者が多かったが、今はバイクで来るミツバチ族が主流になったね」
「カニ族って言うんですよね、帯広の駅前にそう言う人たちのためのカニの宿って言うのがあるって聞いたんですけど、まだやってませんでした」
「帯広にも行ってきたんだ。じゃあここからは函館に戻って帰るのかな」
「いや、明日は小樽に行って、層雲峡で知り合った人たちが、フェリーに乗って帰るのを見送りに行くんです」
「へえ・・・。どうぞ、うちのブレンド、暖まって」
 サイフォンで入れたコーヒーが夏樹の前に置かれた。
「どうも、おぉきにぃ」
 砂糖とミルクを少し入れ、カップを口元に運んだ。一瞬にしてメガネが雲ってしまった。
「小樽に行ってからはどっちに向うんだい」
「それから、浜頓別の湖水祭りに行きます」
「一周じゃなくて、あっちこっち行くんだ。夏とは言っても北海道は寒いから、もう少し暑くなってから来たほうがよかったんじゃない」
「そういう時期って人が多いやないですか、二年前に盆休みを利用して来たんですけど、どこもかしこも人だらけで、疲れました。ほんで今しかないと思って、仕事を辞めて、この人が増える前に来たんです」
「なるほどね、ご苦労さん。」
 少し皮肉交じりに色々な話しを聞かせてくれた。まだ雨は降っているが、いつまでもこの店にいる訳にもいかず、出かけることにした。
「もう行くかい、雨降りで寒いよ。隣がペンションだから泊まって行ってもいいよ、昼前だけど特別に今から部屋に入ってもいいんだけど」
「いや、ペンションなんて、そんな贅沢はしてられません。今日も何処かのキャンプ場にテント張ります。貧乏旅行なんで」
「そうか、じゃあ風邪を引かないようね。また近くまで来たら、コーヒーを飲みに寄りなよ。雨が降っていたら合羽のままでいいからさ」
「はい、おぉきにぃ、ありがとうございます」
 店先の軒の下で合羽をしっかりと着直し、首にタオルを巻きヘルメットを被った。発進するまでマスターは見送ってくれた。

・拙い文章を読んでいただき、ありがとうございます。

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2014.11.23 / Top↑
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