上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
 積丹半島を後にして余市に向った。ここにはニッカウヰスキーの工場があり、見学できる。確か入場は無料だったように思う。数人をまとめて工場内を案内してくれるガイドの後に付いて廻った。大半の人たちはバスでの団体さん、穴の空いた皮パンに、よれよれの合皮ジャンパーを着た夏樹だけが浮いた感じだった。
 工場内を一回りしてから最後に試飲コーナーへ、大きなレストランのようなところだった。市販されていない特別なブレンドのものや、何種類かのウイスキーが樽の形をした容器に入っていて、自由に飲むことができる。色々な酒の肴は有料だった。しかし、夏樹がいま飲んでしまうと飲酒運転になってしまう。
 ここの工場でのウイスキー飲み放題(?)のことは何処かの民宿に泊まった時に聞いた。その時の情報源の男は、空の水筒にこっそりとウイスキーを入れて持ち帰り、キャンプの時にじっくりと味わったと言っていた、がその行動にはかなりのしたたかな勇気が必要だ。さすがに夏樹にはできず、一舐めだけして工場を後にして小樽へ向った。

 小樽から敦賀までのフェリーは十九時の出港予定だ。時間を確認するため、まずフェリー埠頭へ向った。
《敦賀行き 故障のため欠航》
「ええっ、欠航なんなや」
 運航表を見ると朝にも敦賀行きの便が出ている。おそらく早めに欠航の情報を聞き、この朝の便で帰ったのだろう、と勝手に思い込み数日前に泊まった民宿「ぽんぽん船」に泊まることにした。
 この日の宿泊は夏樹の他に何人かいるようだった。夕食の前に風呂に入り、夕飯は小樽市内へ出かけることにしていた。
「そやねん、まさか欠航やなんて、思いませんでしたわ」
 風呂上りに団欒室から関西弁が聞こえて来た。
「あっ、夏樹君、ちょっと、ちょっと・・・」
 ぽんぽん船のオーナーに呼び止められ、団欒室に入って行った。
「こんばんは、夏樹さん」
「あれっ、何でここに居るの・・・」
 今夜のフェリーで敦賀に帰る予定だった、イカさんタコさんが団欒室に座っていたのだ。
「昼過ぎに小樽に来たら、フェリーが欠航やって書いてあるから、すぐに会社に電話して、帰るのを一日延長しますって・・・」
 イカさんが言った。
「フェリーが欠航したら、帰られへんもんなあ。まあ、しゃあないわなあ」
 タコさんが言った。


・拙い文章を読んでいただき、ありがとうございます。

    にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
           にほんブログ村
・応援いただき、ありがとうございます。

          下記URLにて、鉄道模型ブログも公開を始めました。l
          そちらへもお立ち寄り下さい
             ⇒翼芭里鉄道建設記録
スポンサーサイト
2015.01.12 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://suzukaze930.blog19.fc2.com/tb.php/690-6755be4e

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。