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 車の修理工場には古チューブは無かった。
「他に浮かせるものって何やろ」
 森山が言った。そのすぐ後に札幌の大学生が小さな声で何かを言った。
「えっ、いま何て言いました」
発泡スチロール
発泡スチロール・・・?」
「鮮魚店とかに行けば貰えるんじゃないですかねえ。あれでも数があれば浮くと思いますよ」
「ほな、スーパーとか、魚屋さんを探しに行きましょか」
 近くのスーパーマーケットから八個の発泡スチロールを貰った。
「蓋をして、テープで止めてベニア板に張り付ければ、充分に浮力は得られると思います」
「さすが現役大学生、計算が早いなあ」
「あとは段ボールのから箱と、文具店に行って模造紙と絵具かな」
「段ボールの箱はここのスーパーに積んであったから、もろてくるわ」
 森山が走って行った。文具店に寄る前に煙草店により夏樹がいつもの銘柄の洋モクを二個買った。
 必要そうなものを一通り買いユースホステルに戻った。夏樹と森山はユースホステルの物置小屋からベニア板を四枚引っ張り出し、使えそうな角材やベニアの切れ端などを使って四枚を繋ぎ合わせて四角いリングを作った。その片面に発泡スチロールを紐で括り付けた。同じぐらいの長さの角材を四隅に立てるために釘で固定し、三本の紐を等間隔で張った。旅先で大工仕事をするとは思ってもみなかった。
「上田さん・・・」
「俺は夏樹やって」
「ええやないですか、上田さん。紐を四か所に張ったら乗れませんやん」
「紐の下から潜って乗り込んだらええだけやろ」
「あっそうか。ほんまのプロレスもそうやってリングに上がるんやった。ほんでどうやってこの筏は前に進むんですか」
「ええっと・・・、この長めの棒で湖の底を押して進むっちゅうのはどうや」
 物置小屋から引っ張り出してきた材料の中に、物干し竿には少し短めの細い棒を見つけ、流し船の船頭さんのような動きを夏樹がした。
「いやあ、面ろなってきましたなあ、上田さん」
「・・・もう、」




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2015.07.26 / Top↑
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