上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑


 餘部鉄橋を見に行った時と同じく、京都駅を始発の鈍行列車に乗り、旅行が始まった。もちろん、最後尾の客車の最後列の席を陣取り、乗降デッキに出ては心地よい風と、スリルを味わうのだ。
 途中、福知山で下車。福知山機関区を見学することができた。ここは京都北部、一部は福井、兵庫北部方面で活躍する機関車が駐留している機関区である。
 鉄道を趣味とする方々にしか、わからないかも知れないが、この当時蒸気機関車の時代が終わり、非電化区間の客車の牽引をしていたのがディーゼル機関車である。多くのDD54型、DF50型が駐留していた。
 福知山機関区には扇型機関庫と転車台(機関車の前後を回転させる装置)があった。地方の機関区としてはめずらしのではないだろうか。

「中に入ってもかまへんって、この腕章を付けてくださいって」
 赤川が駅員さんに機関区の見学を頼みに行ってくれた。
    
                  福知山


 鉄道オタクとしては、機関区に入って見学できるなどということは、至福のひとときである。そして、多くの機関車が機関庫に入っている姿を見ることができたのだから、運が良いとしか言いようがない。

「赤川、来てよかったなあ、普通は入れてもらわれへんのとちゃうかあ」
 夏樹は興奮を抑えきれずに声が少し上ずっていた。
「ほんまやなあ、聞いてみるもんやで」
 二人はさっそく三脚にカメラを取り付けて、おもいおもいのアングルから写真を撮りはじめた。

「あいつら、ほんまに鉄道が好きなんやなあ。ものすごく活き活きしてみえるは」
 石田が腕組みをして二人の様子を見て夏樹に言った。
「ええのとちゃうか、好きなことに夢中になれるということは、なんか羨ましいは、俺なんか、ああやって夢中になれることが、ないさかいなあ」
「そうなんかぁ?、夏樹とサイクリング行ったり、いろんな音楽をステレオで聴いたりしてんのとちゃうの」
「それは、自分から興味をもって始めたことやないねん、ナツと知り合って覚えていったことやし。たまたま、俺の親父がステレオを持っていたから、なんとなく音楽を聴くようになっただけや。知識はナツの方がいろんなことを知っとるで」

 飛沢と石田はカメラを持ってきたけれど、ケースから出すこともなく、じっと夏樹と赤川の行動を見ていた。



  ランキングに参加しています
  下をポチッとクリックしてください。ご協力お願いします。
       ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

にほんブログ村 旅行ブログへ にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
スポンサーサイト
2008.10.10 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://suzukaze930.blog19.fc2.com/tb.php/71-2042e5f0

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。