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「俺のいた中学校は市内でもベストファイヴに入るぐらいに、ワルが多いところでな、教室の一階の窓は全部割れていた。辛うじて残っていたのは、職員室だけやった。職員室も毎日のようにどこかの窓ガラスに石を投げつけて割るやつがいた。他の教室は割れたら割れたまんまやったけど、職員室はすぐに直してたから、残っていたというより、すぐに直してたからガラスがあったんやな」
「そんなに荒れてたんか。喧嘩も、けっこうあったんか」
「そやなあ、大きな喧嘩はあんまりなったけど、小競り合いは毎日、どこかであったなあ。『メンチ切った』とか言うて、些細なことで大きな声出して、ヤクザみたいな啖呵を切ってるやつばっかりやった」

 当時、安達が通っていた中学だけではなく、各地の中学校が荒れていたようだ。夏樹の居た中学校にもツッパッタ連中はいた。足が二本も入りそうな太いズボン、膝ほどもある長い学生服。その裏地には竜や虎の刺繍が施されていた。『南無阿弥陀仏』なんていう刺繍をしていたものもいた。また、頭髪はパンチパーマに剃り込みを入れた前髪、眉毛は無く、フレームの上部が前よりに四十五度に傾いた伊達眼鏡をかけていた。

 そんな連中が授業にもあまり出ないで、校内をうろうろしていた。夏樹も中学校に入学してすぐに、「おい、俺のこと見てたやろ」と言いがかりを付けられて、殴られそうになったこともあった。

「俺は入学してすぐの時に、髪を櫛でキッチリと分け目を入れて梳かして学校に行ってた。そしたら三年生にいきなり叩かれた。『なんやその頭は、なんや腹立つなあ』って吐き捨てるように言うて、どっかに行きよった。俺の歯が一本折れたんや」
「ええ、ちょっとひどすぎるなあ」
 その三年生は卒業後に障害事件で新聞沙汰になったようだ。
「それからは、いつも髪をボサボサにして、梳かしたことはなかった。そしたらある日に俺を殴った奴が、三人の子分見たいなんを連れて歩いて来たから、廊下の影に隠れて見ていたら、子分みたいなんの一人が小学校の時の友達やったんや」
「その友達って、小学校のころから悪かったんかあ」
「いいや、俺よりもおとなしかったけど、勉強はあんまりでけんかった」


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2008.11.05 / Top↑
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